ここネット 日本子ども・子育て支援センター連絡協議会

ニュースレター

ここネット通信 8月号

子ども子育て支援全国大会プレセミナー in 熊本

テーマ「少子社会の子育て支援を考える」

 

・2024年11月18日(月)午前10時~午後5時

・会場 くまもと森都心プラザホール(JR熊本駅前)

 

・主催 熊本県地域子育て支援センター事業連絡協議会(熊本子育てネット)

・共催 日本子ども・子育て支援連絡協議会(ここネット)

 

国は「子ども基本法」を制定し、「子ども大綱」を策定しました。国としては初めての子育てのナショナル・カリキュラムです。かつてないほど子育て支援事業への大きなうねりを感じます。全国の皆様とともに、自分の立ち位置を確認し、課題を共有できればと思います。子育て支援センター事業の新しい時代の幕開けです。みなさま、ふるってご参加ください。なお、開催要項は9月上旬にお知らせする予定です。

ここネット通信 7月号

ここネット副会長 大谷光代

  【くまっしぇ】より

埼玉県熊谷市はかつて暑さ日本一の町として有名になりましたが、支援拠点活動も熱く盛り上がっています。以前もここネットで紹介させていただく機会がありましたが、熊谷市の全支援拠点で構成された「くまっしぇ」の活動のひとコマを報告させてください。

つい先日の7月定例会でのことです。議題討議が終了した後、ひろばの「予約制」についてつぶやきが出ました。

利用者さんに「熊谷はいつまで予約制を続けるの?元には戻らないのですか」と言われたとのこと。またそういう声は多いらしい、とのこと。

コロナの際、くまっしぇでは拠点の開所状況の足並みを揃えることにしました。市直営拠点もくまっしぇの一員だということもあり、コロナ禍下での事業について行政と相談の上、状況に応じてすんなりと方針を決め共有でき、次第に予約制にして人数制限を図っていく流れが自然とできていきました。また、たまたまコロナ突入の前年に作った「くまっしぇ育自ポータルサイト」で、親さんたちがいつでも各拠点の予約状況の確認ができるようにもなり現在に至ります。

コロナが5類になってから一年が経ちました。今でもくまっしぇに予約制は残っていますが、予約制をとるのか否かはあくまで各拠点の判断です。5類移行以前から予約なしで受け入れを頑張っていた拠点も複数あり、前述の質問はそちらをよく利用する親さんからいただいたご意見でした。

県内でも予約制で受け入れているところは少数になってきていると聞きます。ということは全国的な流れなのでしょうが、親さんの意見に合わせ予約という考えは排除すべきなのでしょうか。

くまっしぇの中で予約制を続けている拠点の中には、コロナを通して自分たちの支援の仕方が変わった、と言うところもあります。それまで、家で一人子育てしているなんてとんでもない!全ての子育て親子さんを拠点利用者にしなければ!という盲目的ながむしゃらさで利用を促していた、ということにふと気づいたとのことでした。人数制限のかかったゆったりした拠点を眺めながら、その人それぞれのやり方を尊重すればいいという気持ちに切り替わったそうです。コロナがきっかけで「がむしゃら型支援」から「よりそい型支援」へ移行し、今のまま予約制の人数制限をしながら親子さんの横で寄り添いたい、ということです。

定例会の最後、幅広くアンケートを取ってみようということになりました。予約制なしでいつでもどこでも利用できる方法を切望する方もいるでしょう、予約制の中で安心してゆったり利用したい方もいるでしょう。その集計後、私たちが何を感じ

何を考え、どんな方法を選択していくのか。また皆様に聞いていただけましたら嬉しく思います。

これから夏本番。暑くても、親子さんが遊び集う場として支援拠点が必要とされていくことと思いますが、皆様ご自身もお身体ご自愛ください。

 

ここネット通信 4月号

ここネット通信 4月号

 

ニュースレター:小野省子さんの詩

ここネット 副会長 中川浩一

 

昨年度、山口県の研修で久しぶりに松居和先生のお話をお聞きしました。あっという間の2時間、笑いあり涙あり、あらためて「子育て」の原点を学び合いました。そのお話しの中で小野省子さんの詩集「おかあさん、どこ」を頂きました。聞くと自費で印刷し講演会でお配りしているとのこと。手のひらに収まりそうな小さな詩集ですが、読むととても感動します。小野省子さんの『子育て支援センター』という詩を紹介します。

 

『誰も知りあいが いない町を

知り合いをさがして 黙々とあるいていた

首がすわらない娘を ベビーカーにのせて

 

公園にむせかえるようなセミの声が

こわれた機械の雑音に聞こえて

真夏のアスファルトとは

ゆがんだチューインガムのようで

ただ 誰かと話しがしたいと思った

 

その時 「おひさまサロン」と書かれた看板の向こうで「よかったら遊んで

いきませんか」と手をふる人がいた「だれでも、遊べる場所なんです」

 

私はその晩 この町に

私を知っている人がいて

私の娘を知っている人がいる

そう思うだけで うれしくて眠れなかった』

 

子育て支援センターは、いつでも遊びに来られる親子の居場所です。そこには、どんな話しでも聞いてくれるスタッフと「そうだよねぇ、気持ちわかるわぁ」と共感し合える仲間がいます。そして側にある保育室や園庭からはイキイキと活動する子どもの姿を見ることができ、何かあれば保育士や看護師、栄養士の力を借りることもできます。

『そう思うだけで うれしくて眠れなかった』というお母さんが一人でも多く増えてくれることが「ここネット」の使命です!お母さんと一緒に遊びに来ていた子が、30年を経てわが子を連れ、再び子育て支援センターに遊びにきてくれました。今年度もどんな親子との出会いがあるか楽しみです。

 

ここネット通信 3月号

ここネット通信 3月号

 

今年11月18日(月)に熊本でプレセミナー開催!

    熊本県地域子育て支援センター事業連絡協議会(熊本子育てネット)

会長 小岱紫明

 

新年度を迎え皆様方には御忙しいことかと存じます。昨年は、山形の全国大会では、下村先生をはじめ地元の皆様には大変お世話になりました。山形の地の開催ということで、新鮮な感動をおぼえた大会でした。あらためてお礼申し上げます。

次回は熊本での開催となります。下村先生からは引継ぎのバトンならぬ、天童市の将棋の駒のような重量感のある引継ぎバトン(?)を送っていただき、当園の職員室の窓際に鎮座しております。外からも見ることができ、保護者や来訪者の方も見ておられます。

本年度は全国セミナーのプレセミナーとして、11月18日(月)に熊本市で開催します。会場はJR熊本駅前の熊本森都心(しんとしん)プラザです。一日だけの開催ですが、希望される方には、翌日視察研修を企画して交流を深めることが出来たらと思っています。

テーマなどについては、当協議会(熊本子育ネット)の運営委員会で議論しているところです。論客(?)がそろっており各委員の意見が収斂するには、もうしばらく時間がかかりそうです。7月までには要項が出来る予定です。

当協議会も発足して30年近くになり、あらためて時代の変遷を実感しています。その間、子どもは変わっていませんが、子どもをとりまく生活環境は大きく変化しています。メディア、食、家族、地域など、過去数百年に匹敵するような凄まじい変わりようです。

さらには、世代間の意識の違いも感じます。昨年は、博報堂のイノベーションプランニングディレクターの方に来ていただき、『Z世代』についての研修を開催しました。10年、20年前は普通だったのが、いまではアウト、20代の常識と50代の常識の違いなど、ジェネレーションギャップの一言では簡単にかたづけられないものを感じた研修でした。

今、熊本は台湾の世界的企業の進出で大きく変わろうとしています。一部の地域はバブルのような状況ですが、一方では、少子化、地域間の格差、分断化は予想以上に早く進んで行きそうな状況です。時代は大きく変わろうとしていますが、皆様とともに、励まし合いながら、子育て支援の資質向上を目指して、本年度も研鑽できればと思います。皆様方のご協力よろしくお願い申し上げます。

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ここネット通信 2月号

ここネット通信 2月号

副会長 中川浩一

 さる2月10日(土)・11日(日)の2日間、第13回「真冬に保育を考える会」を山口県下関市で開催しました。テーマは『変わる保育・変える保育・変えてはならない保育』。昨年4月「こどもまんなか社会」の実現に向けてこども家庭庁がスタート、今一番の保育の話題や課題を中心に学び合える内容でした。 また本研修会は、ここネットも共催としているためご報告させていただきます。

初日は、話題の「こども誰でも通園制度」について、武庫川女子大学の倉石哲也先生から『量の拡大から質の優良化へ「こども誰でも通園制度」で保育を創り変える』という演題で講義がありました。キーワード「全ての子どもと家庭を支える」と「多機能化」で保育を創り変える大切さを教えていただきました。

続いて『小さいわたしの権利を守ってほしい!』との演題で「子どもの権利」について福岡市の大池けいあい保育園の園長 辻広明先生からお仲間の先生方で策定した「保育・教育における子ども憲章」を具体的な保育現場でのシーンを通してわかりやすく教えて頂きました。

二日目は、午前中に『デジタル化する子育て〜乳幼児への影響とその対策〜』と題してNPO法人子どもとメディアの常務理事 古野陽一先生から産後の肥立ちや床上げという言葉が死語になりかけている、子育てはわからないことだらけで1サイクル20年、常識になるまでに100年はかかってしまう。いまの子育ての現状へ警鐘をならすお話しがありました。

午後からは、全国保育推進連盟の幹事長 吉岡伸太郎先生から『「こども誰でも通園制度」の背景と今後の保育行政の動向』と題して講義がありました。戦後75年間の児童福祉法を中心とした保育がどのように変わってきたのか。大きく少子化が予想以上に加速する中で国はこのたび「異次元の少子化対策」を打ち出しました。保育に期待することは大きく、現場の私たちがその期待にどう対応していくかが問われているというお話がありました。

そして最後は、『適切な保育にするために保育を科学する〜保育の中の遊び・生活で子どもの中が育つのか〜』と題して、いわゆる「不適切保育」に気をとられるのではなく適切な保育をするために何が大切かを教えて頂きました。とくに意識して説明をしていくということの大切さを教えて頂きました。

このたびの研修会も東京、関東、三重、富山、大阪、そして山口県内から60名弱の方にお集まり頂きました。終了後に皆様から今回も素晴らしい講師陣の研修で大変有意義な時間を過ごさせて頂きましたと感想も頂き、ほっと胸を撫で下ろしています。学んだことをこれからの保育・子育てに活かしていきたいと思います。

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